2019年10月28日、姫街道は嵩山宿(すせじゅく)のいしぶみをみてきた。
姫街道/にし嵩山宿/ひがし本坂とうげ
ましらなく すぎのむらだち したにみて いくえのぼりぬ すせのおおざか/景樹
香川景樹(かがわかげき)。江戸期歌人。1843年、76才で没す。号は桂園、長門介または肥後守。本歌は高弟の菅沼斐雄(すがぬまあやお)をつれ、1818年、あずまくだりをしたさいの斐雄の随行紀行「袖くらべ」にあり。ふねぎらいの景樹は荒井のわたしをさけ、2月29日、吉田宿より嵩山街道をとおり姫街道嵩山宿、名勝「どんがめ」をすぎて本坂とうげの難所であり、三遠国境の景勝地「嵩山七曲り」付近にて本歌をよんだ。
「ましらなく…」のうたがきざんであるだけど、つぎのような意味になるのか。
「さるがなくすぎのこだちをしたにみて、おれまがるやまみちをどいだけいったりきたりしてのぼってきたことか/嵩山のおおきなさか」