かにえちょうれきしみんぞくしりょうかんに「さかんだったぎょぎょう」っててんじしりょうがある。
さかんだったぎょぎょう
〔しゃしんはしょうわしょきのぎょこう〕
- かわがおおいすいごうちたいであり、みなみはうみにめんしとるこのちいきは、かつてはぎょぎょうのまちとしてさかえとった。えどじだいの「かんぶんむらむらおぼえがき」や「ぐんそんじゅんこうき」にはこのちいきでぎょぎょうをいとなむものがあり、うなぎやしじみがとくさんであったことがしるされとる。
- えどじだいいこう、ぎょぎょうのちゅうしんちはかにえがわかこうふきんのふないりちほうであった。かこうにかにえみなとがあり、かわはもとよりいせわんでのおおがかりなりょうもおこなわれとった。めいじじだいにはぎょぎょうをいとなむいえは300こをこえ、1903ねん、ふないりのぎょみんをちゅうしんにかにえぎょぎょうかいがつくられた。1944ねん、かにえちょうぎょぎょうかいにかいしょう、1949ねんにはかにえぎょぎょうきょうどうくみあいとなり、ぎょじょうのかくだいやあたらしいぎょほうをとりいれるなどかにえのぎょぎょうははってんをつづけ、とうじあまぐんでのぎょかくだかはもっともおおかったという。しかし、いせわんのかんたくじぎょうのえいきょうや、1959ねんいせわんたいふうでだいひがいをうけたのをきっかけになごやこうたかしおぼうちょうていがきずかれることになったため、かにえぎょみんはぎょじょうをうしない、1964ねん、かにえぎょぎょうきょうどうくみあいはかいさんした。げんざいはかつてのぎょこうのおもかげもうすれ、ぎょぎょうくみあいかいさんじのきねんひがのこるのみである。
- かつてのぎょみんのせいかつは、おおくがはんぶんのうぎょう、はんぶんぎょぎょうで、のうじのつごうやてんこうなどによりりょうにでんひもあり、りょうにでるのはへいきんしてつき18にちくらいであった。
- ぎょほうは、いせわんでのあみりょうでは「おきひき」から「まちあみ」、「たたせあみ」となり、めいじいこうに「うたせあみ」がちたからとりいれられた。これはふねのへさきとろにつけたながいやりだしにあみをよこむきにはり、ほにかぜをよこにうけてふねをよこにすすませりょうをするほうほうである。あみのかいこうぶがおおきくできるので、うなぎ、めじろ(あなご)、はぜ、くるまえびなどしゅるいもほうふにとることができた。
- かわのかこうふきんでとくさんのかいやうなぎをとるどうぐやほうほうはとくにおおくのしゅるいがあった。かいはすべてかいてとるが、かいのしゅるいべつにどうぐがあった。うなぎはうなぎかきやうなぎつりのほか、たけのふしをぬいてつくった「つつ」やたけかごをりようした「みかんかご」などのどうぐをつかい、じょうきょうによってさまざまなほうほうでとっとった。
- しょうわにはいりのりのようしょくもさかんになり、うみやかわあるいはすいでんでさまざまなぎょかいるいがいろいろなしゅほうでとられ、かつてしようされたどうぐがいまもたすうのこされとる。
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いまはそうぞうもつかんけど、かにえでぎょぎょうやっとっただ。しかも、あまぐんでぎょかくだかがいちばんだったっていう。いまはむかし。いせわんたいふうのひがいをきっかけにできたなごやこうたかしおぼうちょうていのおかげでぎょじょうをうしなって、1964ねん、かにえぎょぎょうくみあいはかいさん。
(2024ねん2がつふつかほうもん)