安土城本丸のひだりうえにある安土城天主台。説明がきにつぎのとおりかいてある。
安土城天主台あと
- 安土城の天主は、完成してからわずか3年あとの1582年6月に焼失してしまします。ほのあとはおとずれるもんもなく、ながい年月のあいだにがれきと草木のしたにうもれてしまいました。ここにはじめて調査のてがはいったのは、1940年のことです。あつい堆積土をのぞくと、往時ほのままの礎石がみごとにあらわれました。このときにいしがきの崩壊を防止するためにじゃっかんの補強がくわえられたほかは、検出した当時のまま現在にいたっております。
- 安土城天主は、記録から地上6階、地下1階の、当時としては傑出した高層の大建築であったことがわかります。これ以降、全国にたてられる、高層の天守のしゅっぱつてんがこの安土城天主だったのです。
- みなさまがたっておられるばしょは、地下1階部分ですが、天主台のひろさは、これよりはるかにおおきく2倍半ちかくありました。現在ではいしがき上部の崩壊がはげしく、ほの規模をめでたしかめることができません。ひだりの図は、建設当時の天主台を復元したもんです。ほの規模の雄大さを想像してください。
△ 内藤昌「安土城の研究」をもとに作成- 安土城あとは、くにの特別史跡に指定されております。指定地内では、許可なく史跡の現状を変更することは禁じられております。違反したもんは、法によりきびしく罰せられます。ご来訪いただきましたみなさまがたには、なにかとご不便をおかけすることもあろうかとおもいますが、貴重な文化遺産である特別史跡のもつ意義をご理解いただき、みなさまとともにこの安土城をまもりつたえられますよう、ご協力をおねがいいたします。
- また、特別史跡安土城あとのある安土山全体は民有地です。所有者のご好意により一般に公開されております。ほの趣旨をご理解のうえ、禁煙など火気使用の厳禁、ごみのもちかえりなどにご協力くださるようおねがいします。
(原稿作成=滋賀県教育委員会事務局文化財保護課城郭調査担当/ )
〔2021年7月15日訪問〕